減量薬で1300人死亡の疑い

医学誌「Pharmacoepidemiology Drug Safety(薬剤疫学と医薬品安全性)」に発表された研究結果によると、フランスで糖尿病患者の減量薬として30年以上も販売されていた「ベンフルオレックス」に、少なくとも1300件の死亡例との関連が疑われるそうです。

研究を主導したフランス国立保健医学研究所のマフムード・ズレイク氏は、ベンフルオレックスが市場に出回っていた33年間に3100人が入院しており、実際の被害者数はもっと多い可能性があると指摘しました。
フランス健康保険当局のデータによると、2006年にベンフルオレックスを使用していた患者は30万3000人。販売中止までにフランス国内のみで計1億4500万箱が販売されたという事です。

ベンフルオレックスは中性脂肪値を下げる高脂血症治療薬として承認され、糖尿病の血糖値レベルを調整するとの触れ込みで販売されていました。食欲抑制作用があったため二次的に肥満糖尿病患者の減量剤としても使われ、その後糖尿病患者以外にも痩身目的で幅広く用いられるようになりました。 しかし、心臓弁障害と肺高血圧症を引き起こす副作用がある事が分かり、欧州では2009年に販売が中止され、製造元のフランス医薬品大手セルヴィエは現在、不正と偽装の疑いで当局の捜査を受けています。

食欲抑制剤の薬害問題は、1990年後半に肥満治療薬として販売されていたフェンフルラミンをめぐるスキャンダルが明るみに出て以来です。